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僕にしか見えないものがあった。 君にしか感じないものがあった。

No.4

   

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2 いつもの朝

朝が来た。いつも通りの。
目覚ましの音が鳴る前に目が覚めるが、布団からは抜け出せない。寒いし、一日が始まってしまう気がするから。どうせならこのまま何も始まらず、止まったままの時間の中で自由に生きたい。ってただルーズなだけか…?そんなことを思いながら微睡んでいると、目覚ましの音が6帖の部屋に響き渡る。
だるい…。
それでも無理矢理布団から出ると、シャワーを浴びスーツに着替え、僕は家をでた。
今日も始まってしまった。
そうやって生きてきた。
少なくともここ数年は。

社会生活には向いてないな、俺…

満員電車に揺られていつも通りに仕事に向かう。
どこでどう間違ったのか今では世界がまるで別物に感じる。

何と比べて?
いつと比べて?

よくわかんないけど…。

特別金持ちじゃないが、恵まれた家庭に生まれた僕は物理的には何の不自由もなく育った。
普通に学校に通い、普通に勉強して、友達と遊び、笑い、泣き、喜び、悲しみ、怒り…。
両親とよくできた姉。
外から見ても中から見ても、ごく普通の仲のいい家族。
成績もまあまあ。活発で積極的。高校生の時には部活で主将もやっていた。家族想いのやさしい性格。いつの間にか、優等生的なレッテルを貼られるようになった。




それが嫌だった。





小さい時から、自分の中のそんな二面性に気付いていたのかもしれない。
終末論とか、人間が抵抗出来ないような絶望的な状況を想像するのが好きだった。かといって、誰かを傷つけたりするのは凄く嫌だったけど。
破滅願望があった。そして、根拠はないけど、そんな中でも俺は最後まで生き残るんだろうなと確信していた。

そういう所がガキっぽかった気がする。

段々と都会じみてきた窓の外を見ながらいろいろと考えを巡らしていると、駅に到着した。

いや、ガキっぽかったのではない。ガキっぽいんだろう。
それは今でも感じるわ。あの時よりリアルに。
おまけに今は、全て無かったことになりたいという思いが強くなっているから質が悪い。

会社に着くと、いつも通りに挨拶をしていつも通りに仕事を始める。
同世代は多いけど、深く付き合う気にもならない退屈な職場。

なにやってんだろ。

仕事中は何度も頭に浮かんでくる。
そんな人達に作り笑いして、矛盾だらけの上司達のイェスマンになって、我儘放題の客に頭下げて…。
それが社会人といえば確かにそうだけど、それが当然みたいな、出来上がった、そしてねじ曲がったルールが大嫌いだ。
ストレスとはまたちょっと違うイライラが積み上がっていっていた。

上司に呼ばれ、仕事を頼まれる。

てめぇでやれよ

心では思っていても、口では『かしこまりました』。もう何回、他人のケツ拭きしてるのだろう…。
でもそれがサラリーマンだろう…

そんなやり取りを繰り返して、12時間の拘束からようやく解放される。

帰りの電車、朝と同じやり取りを頭の中で繰り返す。
ただ一つ、電車を降りた後の、夜の冷たい空気と暗闇が僕の中のリアルを感じさせてくれた。

もうすっかり心は闇に落ちていた。

部屋に戻り、着替えると貰い物のソファに腰を沈める。

タバコに火をつけると、見ないテレビと利きの悪いエアコンのスイッチを入れた。
そして…
疲れとだるさからそのまま眠りに堕ちた。

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プロフィール

HN:
koji
年齢:
34
性別:
男性
誕生日:
1984/02/06
職業:
職業シバり嫌いです。・・・リーマンです・・。
趣味:
イロイロ
自己紹介:
ハジメマシテこんにちワこんばんワ。
気が向いたら描いたり書いたりしてます。
構成考えて書いてるワケじゃないのですんません。
気に入ってもらえたら、拍手頂ければ幸いです。
乗せられ易いので、きっと次の話が少し早めに出来ると思います。

ではでは。

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